鉄道労組『民営化阻止』スト準備の末に27日にストライキ
13日 5千の組合員が『総力決意大会』...「民営化を試みれば即刻全面スト突入」
ユン・ジヨン記者 2012.10.14 19:32
10月27日に全面ストを予告している鉄道労組が『5次総力決意大会』を開き、 全面ストライキ突入の決意を明らかにした。
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[出処:全国鉄道労働組合]
全国鉄道労働組合(委員長イ・ヨンイク) 5千余人は10月13日、ソウル駅で鉄道資産 の回収および民営化撤回、賃金団体協議勝利のための『5次総力決意大会』を開いた。
この席で鉄道労組のイ・ヨンイク委員長は、「国土海洋部が5.5兆ウォンの国民 の資産を強奪して民営化を試みれば、国民と共に即刻全面ストライキ闘争に 立ち上がる」と宣布した。
続いて「鉄道公社は政府の顔色ばかりを見ず、鉄道の安全と労働条件を改善す るための人員補充、内部非正規職問題、解雇者問題などを解決し、正当な賃金 団体協約の要求を受け入れろ」と要求した。
これに先立ち、鉄道労組は9月25日~27日、『KTX民営化阻止と賃金団体協議争奪 のための組合員総投票』を実施し、76.6%の賛成で争議行為突入を可決した。 これにより労組は政府のKTX民営化と『鉄道資産回収』による分割民営化政策阻止 を掲げ、27日に全面ストに突入する。
この日、李委員長は、△地区別の夜間合同総会を開会、△10月27日1次必須公益 ストライキを始めとする全面的な総力闘争準備、△国土部の鉄道資産強奪陰謀 を鋭意注視、迅速な全面ストライキ準備の闘争命令3号を発表した。
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[出処:全国鉄道労働組合]
国土海洋部は秋夕連休を使い、既存の鉄道公社の資産である鉄道駅と車両基地、 管制権などの鉄道施設の回収を始めた。国土部の計画により鉄道資産が回収さ れれば駅施設と車両基地などの施設資産所有権は国家で帰属するが、施設管理 は施設公団など国家以外の自家引き受けるようになる。
特に国土部は、回収した鉄道資産を再委託する方針で、民間業者に運営権が 渡る可能性も高い。結局、大企業や海外資本などの民間業者の進出が可能に なるため、事実上の『民営化』が推進される。
民主労総のキム・ヨンフン委員長は「国土部は、第2の双竜車事態を鉄道労組に 行おうとしている」とし「第2の双竜車事態を共謀する国土部は鉄道資産の強奪 とKTX民営化を即刻中断し、鉄道産業期間法も廃棄しろ」と声を高めた。
一方、鉄道労組は27日の全面ストと共に、公共運輸労組・連盟と『10月総決起 闘争』を始める計画だ。これにより10月~11月には鉄道労組を皮切りに、韓国 ガス公社支部、全国社会保険支部、国民年金公団支部、学校非正規職労働者の ストライキが続き、10月31日にはソウル中心部で3万以上の公共部門労働者が 参加する『公共部門労働者総決起闘争』が開かれる。
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[出処:全国鉄道労働組合]
コレール(韓国鉄道公社)の労働組合によるストライキが17日、過去最長の9日目に入った。それに伴い、首都圏の地下鉄に続き高速鉄道(KTX)も運行を減らすなど、貨物だけでなく旅客輸送にも影響が出ている。
コレールがソウル江南区・水西洞からの高速鉄道(KTX)路線を運営する子会社を設立する計画について、労組は「事実上のコレールの民営化」と反発。コレールは「民営化ではない」と主張し、双方は交渉を行ってきたが、意見の隔たりを埋められなかった。
今回のストを不当なものと規定した検察・警察は16日、労組主要幹部10人に対する逮捕令状を取った。また17日午前、ソウル・竜山駅付近の労組本部とソウル事務所に対する家宅捜索を行った。金鎮太(キム・ジンテ)検事総長は同日の幹部会議で、「鉄道ストは明白な違法ストで、断固として対応する」との方針を強調した。
こうした中、地下鉄1~4号線を運営するソウルメトロの第1労組「ソウル地下鉄労組」と第2労組「ソウルメトロ地下鉄労組」がそれぞれ18日午前9時からコレールの鉄道労組と共同ストをすることになり、地下鉄の通勤通学時の混雑が激しくなる見通しだ。
◇KTX運行削減…列車全体の運行率1.9%減少
コレールは代替人員の疲弊を防ぎ、事故発生の危険性を低くするためにKTXの運行を通常の88%に縮小した。
KTXの平日の運行を200便から176便に、土曜日は232便から208便に減少した。首都圏の地下鉄は93.1%、貨物列車は通常の39.4%である110便を運行する。列車全体の運行率は前日より1.9%減少した。
コレールはスト長期化にともない、列車の安全確保のために今後さらに列車運行を減らすことを検討中だ。
ソウル駅に停車しているKTX=(聯合ニュース)http://japanese.yonhapnews.co.kr/society/2013/12/17/0800000000AJP20131217000300882.HTML
コレール(韓国鉄道公社)の労働組合によるストライキが長期化する中、韓国警察は17日午前、ソウル・竜山駅付近の労組本部とソウル事務所に対する家宅捜索を行った。
家宅捜索を行う警察=17日、ソウル(聯合ニュース)
警察は捜査官30人余りを派遣し、パソコンのハードディスクや内部報告などを確保した。付近には警察240人が投入され、現場を統制している。
政府は今回のストを不当なものとみており、16日に労組主要幹部10人に対する逮捕令状を取っている。家宅捜索も政府の強硬対応の延長線上で行われたものとみられる。
労組は9日からソウル江南区・水西洞の高速鉄道(KTX)路線をめぐるコレールの運営方針に反発してストに入った。コレールは「水西発KTX」を運営する子会社を設立する予定だが、労組は「事実上の民営化」と反発している。
一方、コレールは「民営化はしない。労組のストは名分も実利もない、明白な違法スト」と指摘。ストを主導している労組関係者190人を業務妨害の容疑で告訴している。