“改憲阻止は今が本番”
8・15労働者・市民のつどいへ
19回目を迎えた「8・15労働者・市民のつどい」への参加を呼びかける実行委員会の訴えを掲載します。改憲阻止―安倍政権打倒の闘いに向け、大結集で成功をかちとろう。(編集局)
戦後68年目の8月15日、「憲法改悪と戦争に絶対反対!―国益と排外に憲法は屈するのか―」と題して、第19回「労働者・市民のつどい」を行います。集会は「憲法改悪絶対阻止」「フクシマの怒りとともに」「国際連帯で戦争と改憲を阻止しよう」の三つの柱で行います。
いま世界中で労働者階級の決起が起きています。6~7月にはトルコ、ブラジル、エジプトで数十万、数百万のデモが連続的に闘われました。デモ参加者の多くは学生や青年労働者です。デモのきっかけは公園の存続問題とか、バスの運賃値上げでしたが、世界大恐慌下の失業とインフレ、社会保障の切り捨てに対する怒りが根底的だということです。それが青年・学生の命がけの反政府決起として爆発しているのです。
日本においては渋谷選挙フェスに若者を中心に数千人が結集する大高揚が起きています。参院選「自民党圧勝」などと宣伝されていますが、投票率は52・61%と戦後3番目の低さで「第1党の自民党に投票した有権者よりも棄権した人の方が多い」のが現実です。既成政党への不信がたたきつけられる一方で、山本太郎さんが当選しました。彼が掲げた「被曝させない」「TPP入らない」「飢えさせない」は新自由主義攻撃のもとでバラバラにされ、怒り苦しむ若者たちに展望を与えひとつにしました。まさに100万人の怒りが安倍政権を直撃したのです。
参院選の安倍・自民党の「圧勝」にもかかわらず、直後の共同通信アンケート結果では安部内閣支持率は前月比で11・8ポイント急落、安倍不支持率は倍増の31・7%と報じられました。アベノミクスのペテン的「成果」にのみ依拠している脆弱(ぜいじゃく)な政権、それが安倍政権です。他方でアベノミクスの攻撃性、とりわけ「第3の矢」の向かう先は労働運動の壊滅です。労働者が団結して立ち上がれば粉砕できる。アベノミクスのペテン性と破綻性を暴露し、職場で団結を組織しましょう。
危機であるからこそ高まる安倍政権の反動・改憲・原発再稼働攻撃を阻止しなければなりません。反動的突出で求心力を持たせるしかない安倍政権を倒すのは今なのです。
国会で憲法改正を発議するための憲法審査会は、民主党・野田政権の発足直後の2011年10月衆参両院で活動を開始しました。民主、自民の改憲派が審査会の委員となり、この年に起きた「3・11」を奇貨として「国家緊急権」すなわち有事の際の憲法停止を明記せよと改憲論議を開始したのです。安倍政権は審査会の審議を加速させ、衆院審査会は参院選前の6月に審議をほぼ終了し、改正の具体的内容を各党で話し合う協議会の設置を提案しています。しかし、こうした「準備」は進んでいますが、安倍政権は「96条先行改憲」なのか、それとも「9条改憲」をストレートに押し出すのか決めかねています。労働者人民の反撃を恐れているのです。
安倍政権は当面、原発再稼働、TPP(環太平洋経済連携協定)、集団的自衛権に取り組むとしています。これらは改憲と一体の攻撃です。現在の改憲策動は、復古主義でも何でもなく、新自由主義の中心的攻撃としての戦争と改憲の攻撃です。したがって、原発再稼働とかTPPとか、典型的な新自由主義攻撃そのものが改憲の内実をもって貫徹・強制されるのです。改憲阻止闘争はいまが本番なのです。
その上で、集団的自衛権問題は単に内閣法制局の「解釈変え」にとどまらず、自衛隊法など関連法規の「改正」を含む、まさに実質改憲の突破口です。
原発再稼働については新規制基準が7月8日に施行され、北海道電の泊、関電の大飯・高浜、四国電の伊方、九電の川内・玄海の6原発12基の再稼働申請がされました。東電は柏崎刈羽原発の再稼働申請に向けて動いています。これとは別に大間原発をはじめとする原発の新規建設、核燃サイクルの中核をなす六ケ所再処理工場の試験終了(5月27日)、むつ中間貯蔵施設の急ピッチの建設などが進められており、安倍政権は「成長戦略」の柱のひとつとして原発輸出に全力で踏み出しています。これら総体がいま問われている課題です。この再稼働情勢は全原発の廃炉の闘いが正念場を迎えているということです。逆にいえば山本太郎さんの当選とは、この決戦勝利への号砲です。動労水戸の被曝労働拒否の闘いは、外注化・民営化阻止の国鉄労働運動が生み出した地平であり、全原発廃炉の戦略的闘いです。フクシマの圧殺を許さず、フクシマの怒りとともに今秋再稼働を阻止しよう。
2006年9月第1次安倍内閣成立以降、福田、麻生、鳩山、菅、野田、そして安倍と6年連続で毎年首相が代わりました。この根底には新自由主義政策の破綻とそのもとでの労働者人民の渦巻く怒りがあり、2008年リーマンショック以降の世界大恐慌と2011年3・11が、日帝の体制的危機を決定的にしました。アメリカ帝国主義の新軍事戦略、TPPは大国間の争闘戦に貫かれています。安倍政権は、この国家間の争闘戦に身構え、労働運動を壊滅して戦争と改憲で帝国主義として延命しようとしています。私たちは階級的労働運動と国際連帯でこの攻撃を粉砕し安倍政権を打倒しましょう。
8・15労働者・市民のつどいへの参加をお願いします。