「なくそう原発!つながろう福島!5・10群馬集会」での福島のお母さんの発言(要旨)
去年も結成集会に呼んでもらった。忙しい一年だった。テレビでも原発のことが流れなくなったり、収束もしていないのに普通に生活していいのかと怒りをもち続けた一年だった。群馬の皆さんとは集会であったり、フェイスブックで交流したりしてきた。
福島で3月11日に反原発の集会をやった。群馬からもたくさん来てくれた。ありがとうございました。来年の準備も始まった。またよろしくお願いしたい。福島のことを話す人があまりいない。自分が話せることを話したい。フランスやドイツの取材も受けた。危ないということで。しかし最近は福島の方が取材を嫌がっている。帰れというバッシングを受けたという話も。
子供の甲状腺ガン。74人。県民健康調査の会見の時、時間休をとって行ってきた。鈴木眞一教授。会見場に金屏風が飾ってあった。ふざけんなと思った。「想定内」、いったい何人でたら放射能の影響と認めるのか。これから爆発的に増えたときに医療が対応できるのか?自分たちが100パーセント正しい診察ができるみたいに言う。ガンになったら普通はセカンドオピニオン受ける。それもできない仕組み、おかしい。「リンパに転移」とあるのに「予後はいい」。県立医大、誤診があったら一人10億円の保険に入ったらしい。それなのに自分たちは正しい、という言い方。県立医大に任せなくてはいけないことが悔しい。
避難して3年。山形は自主避難者にも住宅補助出してくれてる。来年の3月まで延長に。細切れに延長になるので、来年はどうなるかわからない。切れたら自費で。自宅のローンもあるので大変。
うちの娘は楽しくやっているけど、他の自主避難者はいじめがあったり、お父さんとの関係で帰らなければならなくなった人も。
鼓笛パレードの看板が出てた。去年は「六宝祭」を福島でやった。会場の国道4号線はアスファルトの舗装のし直しをした。近くの小学校のホットスポットは3ヶ月放っておかれた。子供たちがいることわかっていない。自宅の除染。自宅の庭に黒い袋につめた汚染土を埋めることを承諾しないといけないという話も聞いた。3年しかもたない。自宅が最終処分地になる。除染した水が道路に流れている。業者は「道路は管轄外」と流し続けた。一件につき一週間かかる。いつになったら終わるのか。
山形と福島を往復しているのでガソリンスタンドをよく使う。自分の息子ぐらいの若者。タイヤの交換の時に胸が痛む。せめてマスクをしてもらいたい。本当なら若い人には福島から避難してほしい。
「美味しんぼ」。鼻血の話はよく聞く。孫には福島には来させない、自分で会いに行くという方。子供が鼻血出したという人。私の子供も出した。私も、2月に雪かきしているときに、止まらないぐらいの鼻血が2日で3回くらい出た。放射能のせいかわからないけれど、心配になる。報道ステーションで松江院長が「心配するのは当然だ」と言ってくれたのがうれしかった。政府が嘘をついているのわかっているのに、収束していないのもわかっているのに、心配するなと言う方がおかしい。
原発から20キロ圏内。未だに放射能が出ているのに、帰される。学校。3校が再開。冷暖房完備。外で遊べない、そんなところになぜ帰さなければいけないのか。再稼働させたいだけ。モニタリングポスト、6割くらいしか表示されていない。帰りたいという人、だまされているのでかわいそうだけど、子供たちの代弁してくれる人がいない。
動労水戸の話。いわきから広野まで、ポケモントレイン走らせた。どうして反対しないんだろう、作者はこんなことに使われていいのかって思った。そんなときに動労水戸がスト。この人たちは信頼できる人たちだと思った。いわき、避難してきている人が多いので、声をあげにくい。お金が絡んでいる。福島の魚が築地に出荷というニュース。汚染水で汚染が上がって行っているのに。ファミリーレストランが福島県産のお米を使っていたり。個人で調べて子供を守るしかない。100ベクレル/㎏が出ても、地域全体が困るから「言うな」と言われて、言えない。自分の子供には食べさせない、そういうものを出荷せざるをえない。そういうことに無関心でいること残念でならない。
原発安全と言ってきて、事故が起こると基準値を上げて放射能は安全だと。東京大学、広島大学、長崎大学の先生が100ミリまでは安全と拡散している。市の広報誌にも書かれている。皆さん信じている。何でマスクしているの?子供にだけマスクしろとは言えない、みんなしていないのに子供だけしていると、いじめられてしまう。マスクをしてほしいので、暑かったり煩わしかったりするけども自分は福島では必ずマスクをする、人にはマスクした方がいいと言うようにしている。
何かあったときに責任とれるのか。子供の健康、戻ってこない。チェルノブイリ、情報もなく大変だったと思う。
耳をふさいで子供を危険にさらしている。
チェルノブイリ。ネットで白血病の男性のインタビュー。「原発から100キロのところでサッカーをしていた」涙が出てしまってとても見ていられなかった。福島市の中学校の昇降口のところ、アルファ線が検出された。こんなに身近にプルトニウムあるとわかって、もうダメなのかなってあきらめかけたときもあった。だけど共同診療所の先生や動労水戸や、原発反対の集会で皆さんが力を合わせてくれたり、スパングルズの歌があったり、私にも責任があると思うし、子供たちにはせめて原発を押しつけたくないと思って、自分のやれることをやっています。子供たちから5年後10年後、どうしてあのとき避難してくれなかったのと言われたとき、どう答えていいかわからない。自分にできることは限られているんだけど、子供に恥ずかしくない生き方をしたいと思っている。
先月福島県の避難計画が明らかになった。さっぱりわからない避難計画。逃げることはできないと思った方がいい。お金では、子供が病気になったときの怒りや苦しみは償うことはできない。私たちは被曝してしまった。過去は変えられないし、逃げることはできない。半年ごとに検査を続けていかなくてはいけないし、一生、病気に対する意識を持ちながら生きていくしかない。逃げることもできないし、福島をもとに戻してくれという気もない。戻れないとわかっている。同じことを繰り返さないために、今やれることをやるしかない。未来的に変えなくてはいけないけど、未来は自動的に変わるわけではない。私たちが今動かなければ未来は変わらないと思っている。東電や政府、情報をかくした県に責任を取らせていないから、再稼働だと言わせている。
集団的自衛権。徴兵制の話も出てきてる。戦争だけではなく、福島の復旧作業にも動員されるのではないか。病気にさせて、後始末も子供たちにさせるのか。
今日、動労水戸がスト。私も仕事やっているので、ストが大変なのわかる。被曝労働、被曝問題で闘ってくれているのは動労水戸だけ。ただ動労水戸だけに押しつけるのではなく、一般市民が一緒になって起ち上がって支援していきたい。
共同診療所ももちろん支援していただきたいんだけど、20キロ圏内に帰すということを認めてしまったら再稼働は絶対に止まらないと思っている。再稼働反対の運動の最前線はふくしま共同診療所と動労水戸。20キロ圏内に帰すことが安全であれば原発は止まらない。絶対に20キロ圏内に子供たちを帰させない。そのためには動労水戸のストライキを皆さんに応援してもらいたい。動労水戸への檄布を用意した。皆さんの応援メッセージをいただけたらうれしい。よろしくお願いします。ありがとうございました。