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[転載]「根拠のない風評ではなく、体験に基づく見解だ」と反論

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福島市民団体 県知事に抗議
  美味しんぼは「根拠のない風評ではなく、体験に基づく見解だ」

福島県知事 佐藤雄平 様

                                                                           子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク
                                                                                                ふくしま集団疎開裁判の会
                                                                                                    会津放射能情報センター
                                                                        子どもたちの健康と未来を守るプロジェクト・郡山



漫画「美味しんぼ」への福島県の対応について(抗議)

まずは、これまでの福島原発事故の対応に敬意を表します。さて、5月12日に、雑誌「週刊ビッグコミックスピリッツ」に連載の漫画「美味しんぼ」の内容について福島県が出版社である小学館に抗議しました。

しかし、私たちは福島県のかかる行為は、日本国憲法で保障されている表現の自由や知る権利を侵害するのみならず、事実を歪曲するものであり、到底、看過することができません。そこで、以下のとおり抗議文を提出いたします。

ご多忙の中、誠に恐縮ですが、ご一読のうえ、ご高配いただければ幸いです。

          「抗議文」

周知のとおり、人権のカタログにおいて最も重要な1つが表現の自由です。世界最初の人権宣言である米国のヴァージニア人権宣言もこう宣言しました「言論出版の自由は、自由の有力なとりでのひとつであって、それを制限するものは、専制的政府といわなくてはならない」(12条)

重要なことは、表現の自由を保障する意義があるのは、政治的、学問的権威に盲従する自由ないし賛成する自由のときではなく(そもそも制限されることがない)、こうした権威を批判する自由ないし反対する自由つまり少数者の意見のときです。

表現の自由を保障する真髄とは、「権威の座にある人たちの気に食わない意見を発表する自由」を保障することにほかなりません。

去る4月28日と5月12日に発売された雑誌「週刊ビッグコミックスピリッツ」に連載の漫画「美味しんぼ」に福島県双葉町の前町長や福島大学の准教授が実名で登場し発言した内容をめぐって物議をかもしています。

およそ良識を備えた人なら、次の認識は共有できるものです。

「被ばくによる人体への影響は、いまも科学的に十分解明されていないことが多くあり‥‥内部被曝によって起こる病気や症状のほとんどが、明らかに外部から被曝していない人にも発症するものだということです。それでいて、原因が被曝によるものだと特定する検査方法が確立されていませんから、病院に行ってもよほどのことがない限り、それが被曝によるものだと確定診断されることはありません」(1991年から5年半チェルノブイリに医療支援活動を行った菅谷昭松本市長「原発事故と甲状腺がん」52頁)

被ばくと健康被害の関係が科学的に十分解明されていないとは、或る健康被害が発生したとき、現時点の科学ではそれが被ばくの影響である(危険)とは断定できず、影響がない(安全)とも断定できないことを意味します、つまり危険の可能性を帯びた灰色だということです。それが今日の科学の到達点であり限界です。 その結果、この「灰色の評価」をめぐって、限りなく黒(危険)に近い灰色から、限りなく白(安全)に近い灰色まで複数の見解が生じ得ることになります。

前述の「美味しんぼ」に紹介された双葉町の前町長や福島大学の准教授の見解も、今日の科学の限界を踏まえて、自身の被ばく体験と同様の境遇に置かれた市民たちから得た情報から導かれる範囲で、自身の見解を述べたものであって、根拠のない噂=風評ではありません。

事実、被ばくの鼻血と関係を明言する専門家(西尾正道北海道がんセンター名誉院長)もいれば、除染の効果が十分上がらないことがチェルノブイリで証明済みであることもつとに指摘されている専門家も存在します(菅谷昭松本市長「これから100年放射能と付き合うために」67頁以下)。

しかし、この「灰色の評価」をめぐって、福島県の見解と異なるというだけで、これらの見解を根拠のない噂=風評と決めつけ、「本県への風評被害を助長するものとして断固容認できず」と非難しています。

それは前述した「権威の座にある人たちの気に食わない意見を発表する自由」を保障しないことにほかならず、表現の自由に対する重大な侵害です。

のみならず、双葉町の前町長や福島大学の准教授の見解は、彼らの個人的な見解にとどまらず、世界で最も過酷な「福島の現実」と向き合おうとしている多くの人たちにとって注目し共感せずにおれない重要な見解です。

福島県の非難は、こうした人々の声を上げる自由をも抑圧するものであり、民主主義社会の基盤である自由な発言と討論の広場を奪う結果になっているという由々しき事態を深く自覚すべきです。

福島第一原発事故の後、福島の人たちの間で、鼻血が多発したのは明白な事実です。そのことについては多くの記録があります。そして、人々がその原因が放射能ではないかと考えたのも当然のことです。

福島県が今回公表された見解は、今、福島で、放射能に対する不安を抱きながら生活している人たちが、自由な意見表明をすることを抑圧する結果を生じさせます。それは、福島の人たちを二重に苦しめるものです。「物言えば唇寒し」の社会を作ってはなりません。

以上より、私たちは、福島県のかかる侵害行為は断固容認できず、ここに厳重な抗議を表明すると共に、ただちに福島県の抗議を撤回することを求めるものです。


西尾さんは、放射線による癌治療を長年行ってきた専門家です。

鼻血論争について     2014年5月14日
北海道がんセンター 名誉院長  西尾正道
巷では、今更になって鼻血論争が始まっている。事故後は鼻血を出す子どもが
多かったので、現実には勝てないので御用学者は沈黙していたが、急性期の
影響がおさまって鼻血を出す人が少なくなったことから、鼻腔を診察したことも
ない放射線の専門家と称する御用学者達は政府や行政も巻き込んで、放射線
の影響を全否定する発言をしている。
しかし、こうしたまだ解明されていない症状については、根源的に物事を考えら
れない頭脳の持ち主達には、ICRPの基準では理解できないのです。ICRPの
論理からいえば、シーベルト単位の被ばくでなければ血液毒性としての血小板
減少が生じないので鼻血は出ないという訳です。
しかしこの場合は、鼻血どころではなく、紫斑も出るし、消化管出血も脳出血など
も起こります。しかし現実に血小板減少が無くても、事故直後は鼻血を出したこと
がない多くの子どもが鼻血を経験しました。伊達市の保原小学校の『保健だより』
には、『1学期間に保健室で気になったことが2つあります。 1つ目は鼻血を出す
子が多かったこと。・・・』と通知されています。またDAYS JAPANの広河隆一氏は、
チェルノブイリでの2万5千人以上のアンケート調査で、避難民の5人に1人が鼻
血を訴えたと報告しています。こうした厳然たる事実があるのです。
この鼻血については、次のように考えられます。通常は原子や分子は何らかの
物質と電子対として結合し存在しています。セシウムやヨウ素も例外ではなく、
呼吸で吸い込む場合は、塵などと付着して吸い込まれます。このような状態とな
れば放射化した微粒子のような状態となり、湿潤している粘膜に付着して放射線
を出すことになります。そのため一瞬突き抜けるだけの外部被ばくとは異なり、
準内部被ばく的な被ばくとなるのです。
微量な放射線量でも極限で考えると、原子の周りの軌道電子を叩きだし電離を
起こします。この範囲が広範であれば、より影響は強く出ます。被ばく線量もさる
ことながら、被ばくした面積や体積がもろに人体影響に関与します。
事故後の状態では、放射性浮遊塵による急性影響が真っ先に出ます。放射性
浮遊塵を呼吸で取り込み、鼻腔、咽頭、気管、そして口腔粘膜も含めて広範囲
に被ばくすることになりますから、最も静脈が集まっている脆弱な鼻中隔の前下
端部のキーゼルバッハという部位から、影響を受けやすい子どもが出血すること
があっても不思議ではありません。
また咽が痛いという症状もこうした機序によるものです。この程度の刺激の場合
は粘膜が発赤したりする状態にはならず、診察しても粘膜の色調変化は認めら
れないが、粘膜の易刺激性が高まるため、広範な口腔・咽頭粘膜が被ばくした
場合は軽度の痛みやしみる感じを自覚する訳です。
受けた刺激を無視し、採血や肉眼的な粘膜炎所見などの明らかな異常がなけ
れば、放射線が原因ではないとして刺激の実態をブラックボックス化するICRP
の盲信者は科学者としては失格です。ICRPの健康被害物語では現実に起こっ
ている被ばくによる全身倦怠感や体調不良などのいわゆる「ぶらぶら病」も説明
できません。そのため何の研究や調査もせずに、精神的・心理的な問題として
片付けようとする訳です。今後、生じると思われる多くの非がん性疾患について
も否定することでしょう。鼻血論争は、未解明なものは全て非科学的として退け、
自分たちの都合のよい内容だけを科学的と称する非科学的なICRP信奉者の
発言の始まりでしかないと思います。

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  良識ある福島県民がいて良かった。
     福島県民がんばれ!!
       負けるな!
   『美味しんぼ』も負けるな!!


転載元: 小樽・子どもの環境を考える親の会


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