旭硝子‘不法派遣’3年9カ月ぶりに初公判、日本人前社長出廷せず
(ニュース民 20190410)
(絵解き)▲10日大邱地方法院金泉(キムチョン)支院で旭硝子などに対する不法派遣の初公判が開かれた。解雇労働者12名を含む労組員40余名も傍聴した。
10日午前大邱地方法院金泉支院刑事1単独(判事チョンヨンス)では、派遣法違反の容疑で起訴された旭硝子、ハラノタケシ前代表、GTSチョンジェユンGTS前代表に対する初公判が開かれた。派遣勤労者保護などに関する法律違反によれば、製造業直接生産業務には派遣勤労を禁止し、これに違反した場合3年以下の懲役または3千万ウォン以下の罰金に処される。
検察は“2003年4月20日から2015年6月30日まで雇用労働部長官の許可を受けずに、旭硝子亀尾工場に勤労者派遣をした。旭硝子は2012年2月11日から2015年6月30日まで雇用労働部長官の許可なく、勤労者派遣事業をするGTSから178名の派遣を受けた。直接生産工場の業務に従事するようにし、派遣法に違反した”として、公訴事実を明らかにし、被告人側は“派遣ではなく請負だった”とし、公訴事実すべてを否認した。
キムジェグン旭硝子理事が、会社代理人として出廷し、チョンジェユン前社長も出廷した。出廷の有無が関心を集めたハラノタケシ前代表は出廷しなかった。会社側はハラノタケシ前代表が現在日本にいて、韓国法人だけでなく旭硝子日本法人からも退社したと明らかにした。
検察が起訴した2月15日以降ハラノタケシ前代表の弁護団は全員辞任した。法院は裁判関連書類をハラノタケシに送達したが、閉門不在、受取人不明などの理由で伝達することができなかった。検察はハラノタケシの出廷と関係なく被告人に対する裁判を進行し、日本と司法協力を通してハラノタケシの出廷を要請すると明らかにした。
(絵解き)▲10日大邱地方法院金泉支院で旭硝子などに対する不法派遣の初公判が開かれた。会社代理人として出廷したキムジェグン理事は取材陣の質問に“ハラノタケシ前代表が退社したことは知っている”とだけ話し戻って行った。
次の裁判は5月1日公判準備期日として、検察が提出した証拠採択の有無を中心に進行される予定だ。裁判直後<ニュース民>は、キムジェグン理事にハラノタケシが出廷しない理由、労働部の直接雇用是正命令不履行の有無などについて質問をしたが、“ハラノタケシ前代表が退社したことは知っている”とだけ答えた。
チャホノ金属労組旭非正規職支会長は“旭硝子側で時間を引き延ばしているようだ。2005年から韓国に来て巨大な利益をあげた旭硝子は派遣法に違反し、非正規職として雇用した。不法派遣が起訴されるまで3年9カ月かかった”とし、“法院は旭硝子とGTSの不法派遣に対して厳正に対処し、処罰しなければならない”と話した。
2015年5月29日、旭硝子下請け会社GTSで働いていた労働者138名は労組を結成した。6月30日旭硝子がGTSに請負契約解除を通告し、労働者たちは仕事場を失うことになった。
その年7月21日、労働者たちは亀尾雇用労働市庁に会社を不当労働行為・不法派遣の容疑で告訴した。亀尾雇用労働市庁は、2017年8月31日旭硝子に対する不当労働行為は無嫌疑、不法派遣については起訴意見を検察に送り、9月22日には“下請け会社所属労働者178名を11月3日まで直接雇用しろ”という是正指示も出した。
旭硝子は労働部の行政指示を履行せず、行政訴訟に移行し、検察は2017年12月21日派遣法違反容疑について不起訴決定を出した。労組の抗告、検察の再捜査命令、大検察庁検察捜査審議委員会まで開いた末、検察は今年2月15日に派遣法違反の容疑で旭硝子などを起訴した。