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[転載]「さようなら、アメリカ。私達はもっと強くなって戻ってきます」 その②

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「さようなら、アメリカ。私達はもっと強くなって戻ってきます」その②


 前回訳出したシンディの「引退」宣言文を読むと、これまでのたたかいがいかに過酷で、かつ先月25日の採決に絶望したかが、痛々しいくらいでしたが、驚くべきことに、それでもシンディはまだ絶望しきっていなかったのです。

 民主党も戦費法案に撤退期限を明記させることはできませんでしたが、インタビュアーのDAVID BRANCACCIO氏が賞賛しているように、この間、イラク戦争に反対する人は55%から72%(!)にまで増えました。これは、イラク戦争の泥沼が報道されただけで自然と達成できる数字ではありません。
兵士や家族、そしてイラクの人々の「痛みや苦しみを真正面からとりあげ、これらの戦争の代償」をシンディや、心ある民主党の議員達が主体的に伝えてきたからこそ、全国民的なコンセンサスが得られたのだと思います。

 ブッシュが再選した時、日本の平和運動に参加する市民の間で、アメリカの良識に失望したというような声が聞かれました。しかし、あわや、までブッシュを追い詰めるのに、どれだけの努力があったのかに言及する意見は稀でした。

 それまで政治的なことにはかかわりのなかった人まで、知り合いに電話をかけ、家を一軒一軒訪ね歩いたこと、その上で、ブッシュ再選を心底悔しがっている姿に私は心を動かされました。
マイケル・ムーア監督は選挙後「リストカットするにはまだ早い」というコメントを発表しましたが、これは空虚な強がりではありませんでした。

 目新しさだけでは広範な層の支持を集めることはできません。ブッシュを追い詰めた運動は、パトリオット法などの攻撃にもひるまない、これまでの地道な活動の歴史があってこそ達成できたものだと思います。私達は、それに学ばなくてはいけません。

 米市民の運動の到達点については、マブイ・シネコープの木村修さんが、詳細に報告されています。インタビュー記事とあわせて、是非お読みください。

【シンディ・シーハン『引退表明』に思う(2)
―彼女の足跡を確かめ、到達点を共有するためにー】
 http://www.labornetjp.org/news/2007/1181361001989staff01/view
 また、この機会にシンディの歩みを振り返りたい方には、邦訳で手に入りやすい本として

【わたしの息子はなぜイラクで死んだのですか】
(レオン・スミス編著、上田勢子訳、大月書店)
 http://tinyurl.com/35qax6

や、マブイ・シネコープ
 http://homepage2.nifty.com/cine-mabui/
発行のDVD(シンディの肉声入りの動画はここでしか手に入りません)をご参照ください。





転載元: 宝の山(新別館)


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