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[転載]わたしは19人のひとりだ!~大阪で「相模原施設障碍者大虐殺追悼アクション」

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わたしは19人のひとりだ!~大阪で「相模原施設障碍者大虐殺追悼アクション」

     レイバーネット関西報道部
 9月12日(月)夕刻、梅田ヨドバシカメラ前で「相模原施設障碍者大虐殺追悼アクション」が開催されました。「身体障害者にしか演じられない身体表現を追究するパフォーマンスグループ」劇団態変と有志たちが呼びかけ人となり、亡くなられた19人の四十九日にあたるこの日に開催されました。
 追悼の場には、約160名の人々が集まりました。最初に、呼びかけ人の1人であり、劇団態変の主宰者である金滿里さんが、今回のあまりに残酷かつ卑劣な事件に対する思いと、このアクションを企画した思いを語りました。
 その後、集まった人々によるリレートークが始まりました。誰に話してもらうか、事前に一切決めていませんでしたが、それぞれの思いを語る人々は途切れることがありませんでした。障害のある当事者、地域で暮らしている人、施設で暮らした経験のある人、障害のある家族がいる人々、社会福祉を学んでいる学生など、それぞれの立場から、この事件に対する思いを語り、参加者だけでなく沿道を行き交う人々も立ち止まってその言葉に耳を傾けていました。
 呼びかけ人の1人である、大阪教育合同労働組合の大椿執行委員長は、幼い頃、全盲の祖父と暮らした経験や、大学で障害のある学生の就学支援に携わって来た経験を語りながら、「まず、障害のある人、障害がある家族がいる人たちに伝えたい。みなさんは、この社会で安心して生きていい。今回の事件を通じて、不安になったり、恐怖を感じているならば、その気持ちに私は寄り添いたい。この事件を通じて怒りを感じているならば、みなさんと一緒に怒りたい」と伝えました。そして、「私自身が内面化している優生思想にも向き合っていきたい」「今回、殺された方々は障害のある方々でした。しかし、もしかしてそれは、子どもや女性、セクシュアルマイノリティや非正規労働者だったかもしれない。最大限の想像力を持って、今回の事件を自分の事として考えたい」と訴えました。
 横断幕に書かれた「わたしは7月26日に殺された19人のひとりだ」という言葉に込められた思いは、今回の事件を受け、障害のある人々が抱いた率直な思いであるとともに、障害がない人々も、この事件を人ごととして受け流すのではなく、最大限の想像力を働かせ、亡くなられた19人の人生に思いを馳せ、自分の事としてこの事件を受け止めようという思いが込められています。リレートークの最後は、全員で黙祷の時間を持ち、LEDのキャンドルライトを片手に持ちながら、扇町公園へと移動しました。
 扇町公園でも、小さな追悼の場が持たれました。障害のある人、セクシュアルマイノリティの人、在日韓国・朝鮮人の青年、大学で障害者福祉を教えている講師、高校の先生、DVを受けた女性たちの支援に携わる職員、障害のある家族がいる人、静かに思いが語られる時間が続きました。高校の先生が、「かつて自分が勤めていた高校には、ストレッチャーに寝たままの重度の障害をもつ生徒が通っていた。障害があっても高校に通える、大阪のインクルーシブ教育は全国でもかなり進んでいた。しかし今の大阪は、障害のある子どもたちも通えた高校が、3年間定員割れだったことを理由に廃校にさせられる状況になっている」と訴えました。今回の事件を通して感じたそれぞれの思いを語り、そこにいた人々と共有する時間を持ちました。多くの人々から、「このような機会を作ってくれてありがとう」との言葉が発せられ、それぞれが整理の付かない思いを抱えながら、その思いを共有する時間と、匿名扱いにされた亡くなられた19人の人生に思いを馳せる時間を必要としていたことが伝わってきました。
 この事件を風化させてはいけません。亡くなられた19人の死を心からいたみ、このようなヘイトクライムが起きる社会の状況に、私たちは毅然と立ち向かっていかなければなりません。
↓当日配布された呼びかけ人からのメッセージ(一部)

 

安倍政権の障害者抹殺・戦争政策こそ相模原事件の元凶だ! 労働者の団結で安倍を打倒し、社会を変えよう!

 7月26日、神奈川県相模原市の大規模障害者入所施設において障害者への虐殺事件が引き起こされた。3年以上も務めたとされる障害者施設の元職員が容疑者とされているが、繰り返される福祉・医療・介護現場での患者・障害者の殺傷事件の一切の責任は、日帝・安倍による障害者抹殺・戦争政策の遂行にある。
 安倍政権が推進する「一億総活躍社会」の正体こそ、「経済を立て直す」と称して、1%の資本家を守るために労働者階級人民を改憲・戦争へと動員する攻撃そのものである。そのもとで日帝・安倍自身が「安楽死」をはやしたて、「命の選別」をあおり、障害者抹殺をあおりたててきたのだ。安倍に屈服し協力して労働者の誇りを奪ってきた、闘わない野党も同じだ。新自由主義の民営化・外注化・非正規化と絶対反対で闘う労働組合の登場と階級労働運動の発展によってこそ、安倍を打倒し、「命より金」の資本主義・新自由主義の社会を根底から覆し、人間社会が本来もつ共同性を奪い返すことができる。
 事件のあった障害者施設「津久井やまゆり園」も、県立障害者施設でありながら、2005年から民営化による指定管理者制に移行していた。160人の障害者を入居させながら、職員待遇はまったくのブラック機関そのものだ。夜間割増もない県最低賃金の時給905円で18時から翌朝8時半までの14時間半勤務(休憩2時間)につかせる生活支援員を、「夜勤専門パート」の名で募集し、多用した。しかしこれはどこの福祉機関もまったく同じだ。1980年代の国鉄分割・民営化を突破口に労働者の団結を破壊する新自由主義攻撃が全社会に吹き荒れる中、とりわけ障害者自立支援法・総合支援法による民営化を皮切りにして、福祉機関のブルジョアジーへの利益配分機関への変貌が進み、これとの必死の攻防が至るところで闘われてきた。しかもそれは、障害者・患者と結ぶ日常的現場であればあるほど、労働組合破壊と一体の労働者への安楽死強制攻撃=障害者抹殺攻撃と激突する最大の戦場になってきたのだ。
 今回の事件の舞台となった「やまゆり園」も、「重度重複障害者・強度行動障害者の積極的受け入れ」を標榜してきた。障害者の生活など一顧だにせず、利益優先に走るアベノミクスこそ最大の戦犯だ。低賃金・非正規使い捨て労働の強制と一体で、入居者に対して「長期障害者収容所」さながらの現実を強制し、入居する障害者の運命も、そこで働く労働者の運命も、虫けら同然に扱ってきた。その結果が、「障害者は生きる価値がない」としてその虐殺を公然と正当化する恐るべき非人間的思想と行動をも生むに至ったのである。
 新自由主義の破綻が戦争と貧困、障害者抹殺を生み出している。障害者も労働者も、ともに闘う労働運動の砦を築いて、戦争・改憲、新自由主義と絶対反対で闘い、革命を切り開き命を守る闘いに立ち上がろうではないか。
 
 
 
 
 

転載元: たたかうユニオンへ!


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