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投稿の「位置情報」から思わぬプライバシー漏えいをしないために

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第3回 投稿の「位置情報」から思わぬプライバシー漏えいをしないために(1/2)

第3回 投稿の「位置情報」から思わぬプライバシー漏えいをしないために

タイムラインへの投稿内容からあなたの住所や勤務先が第三者から特定可能に

Facebookには、「チェックイン」と呼ばれる、投稿内容に自分のいる場所(投稿場所)を含め、友達と共有することができる便利な機能があります。位置情報を取得、登録するには、大きく分けて、スマートフォンとパソコンの2つの方法があります。
1つ目は、スマートフォンのGPS機能を使って位置情報を取得する方法です。スマホからFacebookに位置情報を付与するには「チェックイン」タブをタップして提示されたスポット情報の一覧から位置情報を選択するか、「近況」タブをタップし、投稿画面下のピンマーク(位置情報のマーク)をタップし、提示された位置情報を選択します。
2つ目は、パソコンのIPアドレスから位置情報を取得する方法です。自宅等のパソコンでインターネットを利用する場合は、各通信事業者から「インターネット上の住所」にあたるIPアドレスが付与されます。このIPアドレスから、現実社会の所在地を大まかに把握できるのです。ですから、パソコンからFacebookに投稿すると、IPアドレスに基づいた大まかな位置情報を付与することができます。具体的には、近況アップデートの投稿画面下に位置情報を示すピンマークがあります。これをクリックすると位置情報が提示されます。
 
近況アップデート画面のキャプチャ1
近況アップデート画面のキャプチャ2
近況アップデート画面のキャプチャ3
近況アップデート画面のキャプチャ4
近況アップデート画面のキャプチャ5
投稿の際、そうした位置情報を含めたくない場合は、位置情報を削除する必要があります。これを忘れると、投稿を閲覧した人に、住所や勤務先などのプライバシー情報が特定されるおそれがあります。位置情報を削除するには、投稿画面下にあるピンのマークのタブに表示された位置情報を削除([x]をクリックまたはタップ)します。
近況アップデート画面のキャプチャ6
また、過去に登録した位置情報を確認するには、ログインした最初に表示されるホームページを開き、自分の名前をクリックします。「その他」→「スポット」で地図が表示されるので、そこに表示された位置情報を示すピンマークや、数字の入った赤い丸をクリックすると、これまであなたが投稿した位置情報が確認できます。
この位置情報があなたの知らない第三者から閲覧可能になっている場合は注意が必要です。Facebookのプロフィールに住所や勤務先を書いていない場合でも、この位置情報から住所や勤務先を特定されるおそれがあります。さらに、あなたの配偶者やお子さんが位置情報を登録(公開)している場合、情報が悪用され、ストーカー等の犯罪に巻き込まれる危険性もあります。このように、位置情報の取扱いには、くれぐれも注意が必要です。もし、登録している位置情報を第三者が閲覧可能な状態に設定している場合は、プライバシー設定を変更して、閲覧できる人を制限したり、投稿内容を削除したりするなどの対応が必要です。
 
 
投稿の公開範囲を「友達のみ」のように限定するには、Facebookのホーム画面右上の設定メニューのプルダウン(歯車のアイコンをクリック)から「アカウント設定」を選択し、左側の「共有設定」メニューから、「私のコンテンツを見ることができる人」の「今後の投稿の共有範囲」をクリックして、設定、変更することが可能です。また、「私のコンテンツを見ることができる人」の「友達の友達とシェアまたは公開でシェアした投稿の共有範囲を制限」という機能を用いると、過去に投稿した情報の公開範囲を一括で制限することができるので、必要に応じて活用するとよいでしょう。
プライバシー設定とツール
なお、投稿の公開範囲は個別に設定することも可能です。これから投稿しようとする情報は、「近況アップデート」の右下、すでに投稿した情報は、パソコン上で自分の名前をクリックし、個別の投稿画面に公開範囲を示すプルダウンメニューがあるので、そこから編集することが可能です。ただし、投稿後の情報の公開範囲の編集は、スマートフォン用のFacebook公式アプリでは行えませんので、スマホやタブレット利用時は注意が必要です。

Facebookと連携するアプリにも注意

Facebookと連携させているアプリにも注意が必要です。FacebookをはじめとするSNSでは、いわゆるライフログを記録し、Facebookで共有(投稿)するようなアプリ(サービス)が数多く公開されています。ライフログとは、私たちが何らかの行動をとったときの履歴のことで、SNSでは、利用者のライフログを収集・記録し、利用者自身または第三者によって再利用できるという特徴があります。
「Foursquare」をはじめとするチェックインアプリや、「RunKeeper」といったジョギングアプリなど、位置情報を用いたアプリ(サービス)を利用する方も多いと思います。例えば、社会人であれば、出張先でつい気がゆるみ、「○○に出張中」などと位置情報付きでつぶやけば、そこから会社の戦略、方針などが第三者から類推される可能性があります。また、自宅の周辺を走り、ジョギングアプリを通じて、自分の走った記録をコースの位置情報付きで投稿すると、そこから第三者に自宅の場所が類推される可能性があります。

スマホやタブレットで撮った「写真」の公開に気をつけよう

スマホやタブレット端末は、写真を撮ってすぐにFacebookをはじめとするSNSに投稿することが可能なので便利です。しかし、あなたはスマホやタブレットに内蔵されたデジタルカメラで撮影した写真を、そのままFacebookに載せてはいないでしょうか。
Facebookでは、どの設定も最初は「公開」になっているため、投稿の公開範囲に関する設定を変えないと、あなたが投稿した写真を全世界のFacebookユーザーが閲覧できてしまいます。それでは困るという人は、「公開」「友達」など、情報の適切な公開範囲を設定する必要があります。こうした設定を間違いなく進めないと、思わぬプライバシー漏えいの被害に遭う可能性があります。
スマートフォンやタブレット端末のデジタルカメラには、GPSと連動し写真に位置情報を付与する機能があります。これを利用すると、たとえば、外出先で撮った写真の位置情報を残すといった便利な使い方ができます。しかし、この機能をONにして(位置情報を付与して)撮影された写真をそのままブログやSNSにアップすると、意図せず自宅の場所などのプライバシー情報をインターネット上に公開してしまうことがあります。
公開された写真からExif情報を解析して撮影場所を特定することにより、ストーカーに悪用される可能性があります。Exifとは、「Exchangeable image file format」の略称で、デジタルカメラの画像の保存に使われる規格のことです。デジカメで撮影された写真には、カメラの機種や、撮影日時、解像度、GPS情報などの撮影情報が記録されているのです。
※フェイスブックに公開した写真には、Exif情報は含まれません。
また、写真に位置情報が付与されていなかったとしても、写真に偶然写り込んでいる風景などにも配慮してください。街の風景の特徴などは、見る人が見れば特定可能ですから、自宅近くの写真撮影、公開して撮影場所が第三者から特定される可能性というのも考慮する必要があります。
スマートフォン等のデジカメで写真を撮影する際は、GPS機能がついているか確認し、GPS連動の設定はOFFにして位置情報を付与させないようにしましょう。機種によっては、購入時に初期設定で「位置情報の付与」設定がONになっているものもあるようです。また、位置情報が付与された写真をインターネットに公開する際は、事前に専用ツール(Exif情報削除ツール等)で位置情報を削除しておくとよいでしょう。
このように、位置情報が特定されるような投稿は公開範囲を顔の見える知人のみに狭めることや、特に社会人であれば業務のことはSNS上に投稿しないといったルールを徹底することが大事なのです。
※具体的な設定方法について、詳しくはFacebookのサイト等を参照してください。
 
 
 
 
 

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